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                2009 / 1 / 5

       ≪熊本産業保健推進センターメールマガジン≫

 
                 第16号

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 新年のご挨拶        熊本産業保健推進センター所長 北野邦俊
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明けましておめでとうございます。
皆様方には、健やかにさわやかな初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
さて、世界経済はサブプライムローンに端を発し、大恐慌の兆しが現れてまい
りました。その結果、派遣社員、契約社員の解雇をはじめとし、正規社員の解
雇まで拡がって来つつあります。
このような状況の中、政府の施策は、後手後手の感が無きにしも非ずと言わざ
るを得ないのではないでしょうか。言うまでもなく財政再建は重要であります
が、100年に一度と言われる世界的な金融恐慌に、日本も早急に適切な対応
をなすべきではないでしょうか。
昨年は、一昨年に引き続いて産地偽装などの食の安全を脅かす背信行為が多発し、
日本人の誇りとしていた忠実性も過去のものになった感があります。また、政治
面では、ねじれ国会に苛立ちが感じられましたが、耐え切れなかったでしょうか、
福田総理の一年での突然の辞任劇など暗いニュースが目立った年でもありました。
一方で、北京オリンピックが開催され、水泳の北島選手の活躍、女子ソフトボー
ルの上野選手の快挙、陸上競技では不得意と言われていた400mリレーでの銅
メダルの獲得などが明るい出来事でありました。
さて、熊本産業保健推進センターも、独立行政法人化され労働者健康福祉機構とな
り5年目を迎えました。多くの中小企業を抱える熊本県内の景気は悪く、当面の減
速は避けられそうにないとされています。このような中で働く人の健康状況をみる
と、定期健康診断結果における有所見率は53.0%と4年連続5割を超え、糖尿
病、高血圧症、脂質異常症などが目立っており、将来、心筋梗塞や脳血管障害など
起こす危険性が危惧されています。また、強い不安や悩み、ストレスを感じながら
働く人の割合も6割を超えています。働く人の自殺者の数も年々増加傾向にあり、
平成19年は180人に達しています。
このような状況のなか、平成17年7月に「熊本産業保健こころの健康アドバイザー
制度」を創設し、熊本県下の30数箇所の精神科病院・診療所にご協力をいただき、
労働者とその家族、経営者、労務担当者等の「こころの病」の相談に無料で応じて
いただいております。利用状況は必ずしも多くはないようですが、ご活用のほどを
お願いいたします。
我が国の経済社会を担う労働者の健康確保には、事業所における産業保健関係者の
積極的な活動が重要であり、事業主の方々の深いご理解とご協力が必要であること
は言うまでもありません。そのため、当センターでは、産業保健スタッフを対象と
した産業保健研修、事業主セミナー、研修会への講師派遣・講師斡旋、産業保健に
関する相談、産業保健に関する情報提供などを積極的に展開しているところです。
当センターとしましては、産業保健活動を支援するため熊本労働局、各地域産業保
健センター、県医師会ならびに関係機関と連携を図りながら、各種事業を展開して
いく所存でございますので、これまで以上にご理解とご支援を賜りますようお願い
申し上げますとともに、皆様方のますますのご清栄をご祈念申し上げ、新年の挨拶
とさせていただきます。

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 トピックス
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1 『くまもと健康診断実施促進運動』を展開中!
   熊本県内の「職場における定期健康診断」の有所見率は、平成19年は
53%に達し、受診労働者の半数以上に何らかの所見が認められています。
 健康診断は、単に疾病を早期に発見するだけでなく、
@ 現在の健康状態を的確に把握するため、事業者の責任で確実に行う
A 結果に基づいた適正配置、健康管理、作業環境管理等の事後措置が行われる
ことで意義がある
という基本を忘れず、年間計画を作成する等により、適正な時期に未受診者を
出すことがないよう計画的に行うことが大切です。
 熊本労働局では、今年も 1月1日から2月28日 までを実施期間として、
職場における健康診断の適正な実施と働く人々の健やかな職業生活の確保を図る
ため、『くまもと健康診断実施促進運動』を展開しています。
この機会に健康診断の重要性をもう一度見つめ直し、健康診断の全員受診、健康
診断結果報告書の提出等について確認をお願いします。
そして、健康診断の結果を踏まえた適切な事後措置の実施をお願いします。

健康診断および事後措置等の実施にあたっては、当センター発行の「健康診断の手引」
を参考としてください。
下記アドレスからも見ることができます。
http://www.kumamoto-sanpo.jp/documents/20080513104637.pdf


2 「熊本心とからだの健康づくり(THP)大会」のご案内
   THPは、トータル・ヘルスプロモーション・プランの略称で、若年から中高年
層に至るすべての働く人が、心とからだの両面にわたる健康的な生活習慣を身につけ
るために事業場で計画的に行う健康教育等の活動のことです。
熊本THP推進連絡協議会は、平成4年の発足以来、県内事業場におけるTHPを
推進していますが、今年度の標記大会が以下のとおり開催されます。
@開催日時  平成21年2月19日(木)
13:30から16:30まで
A開催場所  熊本市国際交流会館(熊本市花畑町4番8号)
B内  容  THP研修会
            講師:熊本労働局安全衛生課   糸数昌敏 氏
             講師:熊本THP推進連絡協議会 中嶋朋子 氏
講 演
「職場における生活習慣病対策とメンタルヘルス」
             講師:長嶺南クリニック 理事長  泉 薫子 氏
大会の詳細については、下記アドレスよりご確認ください。
http://www.kumamoto-sanpo.jp/documents/thp_annai.pdf
また、大会へのお申し込みは、メール又はFAXで1月30日(金)までに、熊本
THP推進連絡協議会へお願いします。


3 労働基準法が改正されます。
   今回の労働基準法の改正は、長時間労働を抑制し、労働者が仕事と生活の
調和を確保しながら働くことができるよう、労働時間にかかる制度を見直すもの
です。
   主な内容としては、
@ 時間外労働の削減のため、時間外労働の割増賃金の割増率を引き上げる
A 年次有給休暇の有効活用のため、5日分について時間単位での取得を可能とする
  というもので、平成22年4月1日から施行されます。
   詳細については、厚生労働省ホームページからご確認ください。                                          
http://www.mhlw.go.jp/topics/2008/12/tp1216-1.html
なお、この法律の施行のために必要な関係省令等は、今後制定されることとなります。

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 パワー・ハラスメントに関するビデオ・DVD情報
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【ビデオ】
○[5−188] ケースで学ぶパワーハラスメント対応「効果的な指導」との違いを知る
     (20分)
 @パワハラがなくなる話し方・接し方    監修 岡田康子・クレオ・シー・キューブ
パワー・ハラスメントのない職場にするために、上司は部下に対してどのような話し
方をするべきか。
部下のタイプ別にケーススタディー形式で解説する。
・知識・技能レベルが高い・プライドが高く仕事熱心・自由奔放タイプ・無気力に
見える

○[5−189] ケースで学ぶパワーハラスメント対応「効果的な指導」との違いを知る
     (20分)
 Aどこからがパワハラか          監修 岡田康子・クレオ・シー・キューブ
パワー・ハラスメントのない職場づくりを進めるためには、上司が自身のマネジ
メント・スタイルをセルフチェックする必要がある。上司のタイプ別処方箋を提
供する。
・完ぺき主義タイプ・押し出しが強い・決断力に欠ける・部下へ過保護・部下に
任せきれない

 【DVD】
○[5−188]  なくそうパワーハラスメント 1 (25分) 製作 自己啓発協会
 しない、させないパワーハラスメント          監修 金子雅臣
  公的機関への「職場のいじめ」の相談件数が増大している昨今、もはや、自分
だけは大丈夫、ではすまされないパワーハラスメント問題。では、どのような言動
がパワハラと見なされるのか、また、上司と部下はお互いのコミュニケーションで
どのような点に気をつけなければならないのか、事例を基に解説していきます。

○[5−188]  なくそうパワーハラスメント 2(25分) 製作 自己啓発協会
 管理職のためのパワハラを起こさない職場づくり     監修 金子雅臣
  ひとたび職場に起こると、被害を受けた本人だけでなく、職場全体の士気に
影響し、生産性の低下も招くパワーハラスメント。また、起訴までになると企業
のイメージ低下は避けられません。
パワハラ上司にならないための手法を、セルフチェックリストとアサーションを
用いて、ケースで紹介します。

○[5‐191] STOP!ザ・ハラスメント (30分)   制作 PHP研究所
      パワハラ・セクハラ・職場いじめを考える   監修 金子雅臣
 職場で起こりがちなハラスメントを、おこる原因により「リストラ型」「職場
環境型」「人間関係型」「労働強化型」「セクハラ型」の5つに分類し、それぞれ
の型の特徴、なぜ起こるのか等、事例を通して明らかにし、それぞれの対応につ
いて考察していきます。

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 研修・セミナー案内
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○熊本産業保健推進センターの研修会○
於:熊本産業保健推進センター会議室 14:00〜16:00

▼02月26日(木)の廣瀬談員の研修会(50)は定員に達しました《受付終了》

【今月】
☆1月19日(月) 『三次予防としてのメンタルヘルス対策』
                        古賀 幹浩 相談員
          復職支援対策を中心に研修を行います。

☆1月20日(火) 『化学物質とその有害性』
                        山口 浩一 相談員
          取扱、物性、有害性などの解説についての研修を行います。

☆1月26日(月) 『衛生巡視を効果的にするために』
                        島村 佳子 相談員
          @職務内容と衛生巡視Aチェック表と帳票類などについて
の研修を行います。

☆1月28日(水) 『安全衛生年間計画の作成について』
                        藤田 泰生 相談員
          労働安全衛生マネジメントシステムの中での年間計画の作成
についての研修を行います。

【来月】
☆2月6日(金) 『保健指導の方法と評価』「※注 14:30〜16:30」
                        小柳 敦子 相談員
          ポピュレーションアプローチとハイリスクアプローチそれぞ
          れにシンプルな仕組みをつくり評価する方法を皆で考えてい
          きます。

☆2月 18日(水) 『うつ病について』
                         岡田 修治 相談員
          日本の現状と受診までの研修を行います。

☆2月 23日(月) 『雇入時の労働安全衛生教育 〜新入生教育〜 』
                         島村 佳子 相談員
          @法的な位置づけAカリキュラムの作り方B具体的な教育内
           容などについての研修を行います。

☆2月25日(水) 『リスクアセスメントについて』
                         藤田 泰生 相談員
          労働安全衛生マネジメントシステムを構築する上で重要な役割
          をするリスクアセスメントのやり方についての研修を行います。

▲研修会の定員は各18名です。お申し込みはお早めに。

研修会の詳細・お申込はhttp://www.kumamoto-sanpo.jp/session/index.html

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 相談員のひとりごと   基幹相談員 橋村 明枝(メンタルヘルス担当)
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喫茶店、密かな楽しみ

性格もあると思うが、毎日々時間に追われ“あ〜、今日も一日終わった”と、
ため息ばかり。特に女性は(?)仕事の他に子どものこと、やってもやっても
終わらない家事、いろんな雑用と、やらねばならない事が次々とありますよね。
患者さん方には“少しでもゆっくりした時間をとって、日々のストレスはその日
のうちに解消して…”等と言っているのに自分はどうだろう。ためるだけためて
家族に対して爆発、そして自己嫌悪のくり返し。
そんなある日、仕事先で少しの時間があり、やむを得ず喫茶店に入った。
久し振り…。
そこはゆっくりとした時間が流れ、レモンティーか何かを飲んでいると、何とも
優雅な気分。肩がふわ〜っと軽くなったようだった。こんな世界もあるんだ…。
いつも時計を見ながらかけ足で歩いていたけれど、それから私は仕事へ行く前や
帰宅途中に、週に2回位チョッとだけ喫茶店に入ることにした。そしてお茶を飲み
ながら、文庫本を4〜5ページ、時間にしたら10分ちょっとだが、これにはまって
しまった。いつもは一杯200円程度のチェーン店だが、たまにはお洒落なカフェに
も行く。しゃれた音楽なんて流れていて非日常の世界。そんな日は家族への笑顔も
増えているよう。
 皆様も忙しい日々の中、ほんの少し、自分だけの時間の中で、好きな事をして
ストレスをためない様にいたしましょう。

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 編集後記
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皆様、新年 明けましておめでとうございます。本年もご愛顧いただきますよう
お願い申し上げます。
さて、皆様のお正月はいかがでしたか。所長の新年挨拶にもありますように昨年
も経済情勢の悪化や雇用問題など相変わらず暗いニュースが多く残念な年でもあ
りましたが、今年は当センターも新たな目標に向かって、また、世界的にも米国
大統領の交代もあり変革の年となりそうです。何事も前向きにとらえて景気の回
復を願い、そして、何よりも皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
さて、元日の朝、私の自宅では思いがけない積雪で辺り一面銀世界のきれいな年
明けとなりました。しかし、私事ですが、年末年始の暴飲暴食がたたり、せっか
くバナナダイエットで減量したのに、すっかり元に戻ってしまいました。健康の
ためにも今一度チャレンジしてメタボと、早くおさらばしたいものです。それでは、
本年もメールマガジンが皆様方のお役に立てますように、そして、ホームページ
共々情報の発信源となりますように努力して参りますので、どうぞよろしくお願い
申し上げます。

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 次回の第17号は2月2日(月)配信予定です。
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