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2009 / 6 / 1
≪熊本産業保健推進センターメールマガジン≫
第21号
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トピックス
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1 「メンタルヘルス支援対策センター」の充実について
熊本産業保健推進センターでは、昨年10月に「メンタルヘルス対策支援センター」
をセンター内に設置したところですが、4月からメンタルヘルス不調の予防から職場
復帰支援まで、職場におけるメンタルヘルス対策についての総合支援窓口として、精
神科医やカウンセラー等の専門家による相談対応、事業場に出向いての個別支援、メ
ンタルヘルス対策に関する情報の提供などを開始します。
また、労働者やご家族などからのメンタルヘルス不調についての相談にも応じるとと
もに、地域で利用できるメンタルヘルスに関する様々な情報も提供していきます。
メンタルヘルス対策支援センターの専用電話番号、受付時間等は以下のとおりで
す。同センターが提供するサービスは、すべて無料です。
●メンタルヘルス対策支援センター
専用電話 :096−359−9570(13時〜17時)
専用FAX :096−359−9571(24時間受付)
メール :mental-shien43@kumamoto-sanpo.jp(24時間受付)
ホームページ :http://www.kumamoto-sanpo.jp/shien/index.html
2 全国安全週間の実施について
今年も、安全で安心な職場を目指し「全国安全週間」が実施されます。
平成20年の熊本県内の労働災害は、休業4日以上が1871人と過去最も少なく、
平成17年以降2年連続して増加していたものが、前年に比べ154人の減少となり
ました。しかし、死亡者数は27人と過去5年間の中で最も多く、前年比増加数でも
9人と平成15年に次いで過去2番目に多くなっています。
今年は、
「定着させよう「安全文化」 つみ取ろう職場の危険」
のスローガンのもと、
7月1日から7日までを本週間、6月1日から30日までを準備期間
として実施されます。
事業場におかれては、安全衛生管理体制を点検し、年間計画の作成、実施、評価、改
善のサイクルによって安全衛生管理を進めることにより安全衛生水準の向上を図って
ください。
熊本県の労働災害発生状況は、下記をご覧ください。
http://www.kplb.go.jp/search/tokei/saigai/index.html
全国の労働災害発生状況は、下記をご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/05/h0526-2.html
また、全国安全週間の具体的実施事項等については、厚生労働省ホームページをご覧
ください。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/07/tp0701-1.html
3 熱中症への備え
まもなく梅雨の時期を向かえ、これから夏にかけて一年で最も過ごしづらい、蒸し暑
い季節がやってきます。
熱中症は、気温が高い7月から8月にかけて多く発生しますが、湿度が高く、気温が
高くなりはじめる6月にも発生しています。私たちの身体が、高温環境下での生活に
順化していないことなどから発生するもので、高温多湿の作業場所では、今の時期か
ら予防対策を講じる必要があります。
涼しい休憩場所と十分な休憩時間を確保するとともに、水分、塩分の補給を労働者に
指導してください。また、熱中症の症状が見られた場合の措置についても、教育をお
願いします。
【参考】熱中症の予防対策
(1)作業環境管理
@ 発熱体や高温環境下での作業場所(以下単に「作業場所」という。)の間に熱を遮
ることのできる遮へい物等を設けること。屋外作業においてはできるだけ直射日光を
遮ることができる簡易な屋根等を設けること。
A 作業場所に適度な通風や冷房を行うための設備を設けること。また、作業中は、
適宜、散水等を行うこと。
B 作業場所に氷、冷たいおしぼり、作業場所の近隣に水風呂、シャワー等身体を適
度に冷やすことのできる物品、設備等を設けること。
C 作業場所の近隣に冷房室や日陰などの涼しい休憩場所を設けること。休憩場所は
臥床することのできる広さを確保すること。
D 作業場所にスポーツドリンクを備え付ける等水分や塩分が容易に補給できるよう
にすること。
E 作業場所に温度計や湿度計を設置し、作業中の温湿度の変化に留意すること。
(2)作業管理
@ 気温条件、作業内容、労働者の健康状態等を考慮して、作業休止時間や休憩時間
の確保に努めること。特に、人力による掘削作業等エネルギー消費量の多い作業や連
続作業はできるだけ少なくすること。
A 熱を吸収、保熱しやすい服装は避け、吸湿性、通気性の良い服装にすること。
B 直射日光下では通気性の良い帽子等をかぶらせること。
(3)健康管理
@ 直近の健康診断等の結果に基づき、適切な健康管理、適正配置等を行うこと。
労働者の睡眠時間、栄養指導等日常の健康管理について指導を行うこと。必要に応じ
健康相談を行うこと。
A 作業開始前に労働者の健康状態を確認すること。また、あらかじめ作業場所を確
認しておき、作業中は巡視を頻繁に行い、声をかけるなどして労働者の健康状態を確
認すること。複数作業においては、労働者にお互いの健康状態について留意するよう
にさせること。
B 労働者に対し、水分や塩分の補給等必要な指導を行うこと。
C 休憩場所に体温計を置き、休憩時間などに測定させることが望ましいこと。
(4)労働衛生教育
高温環境下における作業を行う際には、作業を管理する者及び作業者に対し、あらか
じめ次の事項について労働衛生教育を行うこと。
・熱中症の症状
・熱中症の予防方法
・緊急時の救急措置
・熱中症の事例
(5)救急措置
@ 緊急連絡網をあらかじめ作成し、関係者に周知すること。また、病院、診療所等
の所在地、連絡先を把握しておくこと。
A 少しでも熱中症の症状が見られた場合は、救急措置として涼しいところで身体を
冷し、水分および塩分の補給を行うこと。また、必要に応じ医師の手当を受けさせる
こと。
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新着情報
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【DVD】
= 分類5 その他 =
[ 5‐202] 「見てわかる改正法のセクハラ対策」 2008年(20分)
[2100832] 気づこう!職場のセクシュアル・ハラスメント
アスパクリエイト
○性別や雇用形態を問わず、誰もがセクハラの加害者にも被害者にもなり
得る中で、どの様な言動がセクハラになるのかを、状況等のタイプ別に解
説します。
[ 5‐203] 「見てわかる改正法のセクハラ対策」 2008年(21分)
[2100804] セクハラ対策と管理職の役割 アスパクリエイト
○ もしセクハラの「加害者」と「被害者」が自分の部下だったら、管理職
はどうすれば良いのでしょうか。対応方法や相談の受け方の例をわかりやす
く説明します。
ビデオ等貸出申込みは、こちら↓.
http://www.kumamoto-sanpo.jp/lending/index.php
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研修・セミナー案内
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○熊本産業保健推進センターの研修会○
於:熊本産業保健推進センター会議室 14:00〜16:00
【今月】
☆6月 1日(月) 『下請けと派遣に対する安全衛生管理』
藤田 泰生 相談員
元請けと下請け、派遣先と派遣元の労働安全衛生法の適用、安全衛生管理の
措置義務について研修を行います。
☆6月 4日(木) 『有害業務管理』
加藤 貴彦 相談員
化学物質の管理方法を学び、実際に職場の事例を検討します。
☆6月 11日(木) 『リラクセーション技法(1)〜実習〜』
中嶋 朋子 相談員
ストレッチ体操やマッサージなど、様々なリラックス法を体験していただき
ます。心身のリラックス状態に気づくことはセルフケアのための重要なポイ
ントとなります。
☆6月16日(火) 『メンタルヘルス活動の実際』
島村 佳子 相談員
活動事例、評価のツール照会と使い方、継続していくための一案など、活動
の継続とレベルアップを図るための研修を行います。
☆6月17日(水) 『職場のメンタルヘルスケア概論(T)』
岡田 修治 相談員
産業医大 永田頌史先生「認定産業医研修スライド」より研修を行います。
☆6月19日(金) 『新型インフルエンザ対策』
「※注 14:30〜16:30」 小柳 敦子 相談員
新型インフルエンザにおける企業の具体的取組について研修を行います。
☆6月22日(月) 『メタボリックシンドロームの予防と対策』
稲田 美和子 相談員
@肥満解消の食事A減塩食の実際B食事バランスガイド活用法C生活習慣の
改善(喫煙・飲食・運動)などについての研修会です。
☆6月26日(金) 『職場のメンタルヘルス』
橋村 明枝 相談員
メンタルヘルスの基礎知識、主にうつ病について学びます。
【来月】
☆7月 2 日(木) 『産業保健に必要な疫学(1)』
加藤 貴彦 相談員
疫学の入門編です。
☆7月 3 日(金) 『職場におけるメタボ対策』
「※注 14:30〜16:30」 小柳 敦子 相談員
メタボ対策には、事業場自体の取組が欠かせない。メタボ対策への事業場の取組
状況についての検討を行います。
☆7月 9 日(木) 『「労働衛生工学」とは?』
石原 徳一 相談員
労働衛生管理において「労働衛生工学」に求められている点について考える研修
会です。
☆7月14日(火) 『睡眠は健康のバロメーター 〜たかが睡眠 されど睡眠〜』
島村 佳子 相談員
・睡眠についての基礎知識・睡眠環境の整備・自律訓練法の実習などについての
研修を行います。
☆7月27日(月) 『衛生管理者になるための研修(U)』
山口 浩一 相談員
試験問題を主に作業環境要素について学ぶ研修会です。衛生管理者の能力向上教
育のためにも是非ご参加ください。
▲研修会の定員は各18名です。お申し込みはお早めに。
研修会の詳細・お申込は
http://www.kumamoto-sanpo.jp/session/index.html
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相談員のひとりごと 基幹相談員 山口 浩一(労働衛生工学担当)
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マスク
労働衛生保護具に関する話を時々する機会があります。いつも言っている事
は《保護具は、正しく使ってはじめて、保護具の役目を果たすのですよ》と。
最近のTVニュースを見ていて、ずーっと気になっていた事があります。
例の新型インフルエンザ(ぶたインフルエンザ)の報道が、毎日TVの画面
を賑わせ、大多数の人々が、例の白いマスクを付けています。
このマスクを付ける目的は、インフルエンザにかからないためか、人にうつ
さないためである事は、明らかです。
ところが、そのマスクと顔との間にすき間があったり、口にだけマスクをか
け、鼻は出ていたり。なかに、一般の人に注意を促すべき病院関係の人にこの
ような様子が見られたり。
これは、好ましくないなーと思っていたら、最近になって、マスクの効果を
疑う報道がなされ始めました。マスク売り切れの地域も出ているのに。遅きに
失した感は有りますが。
しかし、効果が無い事はない。いや,付けてないのに比べたら、うんと増しでし
ょう。
その辺は、十分わきまえながら、適当な予防の効果的手段が見当たらないから
仕方なく。と言う事であれば、何をかいわんやです。
なるべく人混みの中に行かない。マスクと顔との間に、出来るだけすき間が
無いように、しかもなるべく目の小さい材質でできたものを使用する。手洗い、
うがいは頻繁に行う。等々の対抗手段しか無いのでしょう
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編集後記
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皆さんの会社では、最悪の場合社員の何割が出社すれば業務が可能ですか?
ついに、新型インフルエンザが関門海峡を渡り、福岡で感染者が出てしまいま
した。
海外から持ち込まれたものには違いないのでしょうが、関西地区では海外渡航
歴のない高校生を中心に、乳児にまで拡がっています。
新聞等によると毒性は弱く、季節性のインフルエンザと変わりないようです
が、一番怖いのは新型インフルエンザが社内に拡がり、会社の業務がストップ
してしまうことです。
まだ、熊本でマスクを付けている方はわずかですが、薬局ではすでに売り切
れ状態で、熊本で感染者が出てから買おうとしても無理みたいです。
ところで、国は新型インフルエンザ対策の一つとして、人込みを避けるため
自転車通勤を奨励しています。健康づくりやメタボ予防にも効果的ですが、反
面、自転車の絡む交通事故は年々増加し、全体の20%にも達しているそうで
す。歩道を歩いている時、後ろからきた自転車とぶつかりそうになった経験の
ある方はかなり多いのではないでしょうか。実際に車を運転していると、急に
歩道から車道に出てくる自転車も多く、歩行者より自転車のほうが怖く感じま
す。駐輪禁止区域への放置により、歩道が狭くなっているのも原因でしょう。
端の一台をちょっと押してみたくなるあの放置自転車の山、何とかなりませんか
ね〜。
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次回の第22号は7月1日(水)配信予定です。
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