≪熊本産業保健総合支援センター メールマガジン≫ 第93号(2015年6月1日)
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【トピックス】
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●改正労働安全衛生法に基づく「ストレスチェック制度」の具体的な運用方法を定めた省令、
告示、指針が公表されました。詳しくは、以下をご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000082587.html
●厚生労働省で開催されたストレスチェック制度の説明会が開催され、以下の情報が公表
されました。詳しくは以下をご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/
・説明会資料(平成27年4月20日、5月7日開催)
・労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル
・ストレチェック制度Q&A
●ストレスチェック制度サポートダイヤルが開設されました。
ストレスチェック制度でお悩みの実施者、事業者、制度担当者の皆様へ詳しくは以下を
ご覧ください。
http://www.rofuku.go.jp/sangyouhoken/helpline/tabid/1008/Default.aspx
●ストレスチェックの実施及び体制の整備に対する助成金のご案内!
事業場所在地が同一都道府県である2から10までの複数の従業員数50人未満の小規模
事業場が、合同でストレスチェックを実施し、また、合同で産業医を選任し、ストレスチェック後
の面接指導等を実施した場合に、費用の助成を受けられます。詳しくは、以下をご覧ください。
http://www.rofuku.go.jp/sangyouhoken/stresscheck/tabid/1005/Default.aspx
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セミナー、研修会関連
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●熊本経営者協会・熊本産業保健総合支援センター共催セミナー開催のお知らせ!
以下のテーマで当センターとの共催セミナーを開催いたします。
◇テーマ 「交流分析を活用したメンタルヘルスケア」
◇開催日 平成27年6月15日(月)午後2時00分から4時30分まで
◇会 場 熊本市国際交流会館4階 第1会議室
◇講 師 オフィス・コスモス代表 産業カウンセラー・心理相談員 森田裕子 氏
◇会 費 無料
※参加ご希望の方は以下をご覧ください。
http://www.kumamoto-sanpo.jp/documents/150615_Seminar_Info.pdf
●産業保健研修会<<受付終了>>のお知らせ!
以下の産業保健研修会が定員に達しましたので受付を終了しました。
多数のお申し込み有難うございました。
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日 時:平成27年7月14日(火)14時00分〜16時30分
テーマ:コーチングでマネジメント力をアップ
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行政の動き
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1.厚生労働省(労働基準局 安全衛生部/5月14日)
平成27年の職場における熱中症予防対策の重点的な実施について周知依頼が
ありました。詳しくは、以下をご覧ください。
http://www.kumamoto-sanpo.jp/documents/H270520_heat_exhaustion_prevention.pdf
2.厚生労働省(労働基準局安全衛生部労 働衛生課/5月14日)
平成26年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」が公表されました。
詳しくは、以下をご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000084785.html
3.厚生労働省(労働基準局 労働条件政策課賃金時間室/5月15日)
パワーハラスメント対策導入マニュアル」が初めて作成され、マニュアルを活用
した「パワーハラスメント対策支援セミナー」を全国約70か所で無料開催します。
詳しくは、以下をご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000084876.html
4.厚生労働省(労働基準局 安全衛生部 化学物質対策課/5月20日)
労働安全衛生法の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令案要綱」
などの諮問と答申については、以下をご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000086168.html
5.厚生労働省(厚生労働省健康局がん対策・健康増進課 地域保健室/5月27日)
熱中症予防の普及啓発・注意喚起がありました。詳しくは、以下をご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000086895.html
6.厚生労働省(雇用均等・児童家庭局雇用均等政策課/5月29日)
6月は「第30回男女雇用機会均等月間」です。
職場のマタハラでつらい思い、していませんか?〜「妊娠したから解雇」は違法です。
雇用均等室にご相談下さい!〜詳しくは、以下をご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000087050.html
【 その他の情報 】
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○メンタルヘルス対策
・こころの耳(http://kokoro.mhlw.go.jp/)
○セクハラ・パワハラ問題
・明るい職場応援団(http://www.no-pawahara.mhlw.go.jp/)
○胆管がん関連情報
厚生労働省では、印刷業の洗浄作業に従事する人からの健康上の相談及び職業性
胆管がんに関する各種相談に応じます。
<胆管がんに関する電話相談>
0120-616-700 月曜日から金曜日まで(9時30分〜12時、13時〜16時)
○微小粒子状物質(PM2.5)に関する情報
・環境省ホームページ(http://www.env.go.jp/air/osen/pm/info.html)
○黄砂の飛来関する情報
・環境省ホームページ(http://www.env.go.jp/air/dss/)
○放射性物質による環境汚染情報
・環境省ホームページ(http://josen.env.go.jp/)
○労働災害情報
・災害統計各種(http://anzeninfo.mhlw.go.jp/)
・中災防安全衛生情報センター(http://www.jaish.gr.jp/)
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研修・セミナー案内
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平成27年6月以降も産業保健研修会を予定しておりますので、産業保健スタッフ
(産業医・保健師・看護師・衛生管理者等)のみならず、労働者・事業主或いは、産業
保健に関して興味をお持ちの多くの皆さまのご参加をお待ちしてます。
○研修会場:住友生命熊本ビル3階会議室(熊本市中央区花畑町9-24)
○参加費:すべて"無料"です。
○お申込み方法:FAX、メール、電話(※)でのお申し込みを受け付けます。
当センター研修会のお申し込みは、以下のいずれかよりお申し込み下さい。
・ホームページ(http://www.kumamoto-sanpo.jp/FormMail/session/index.php)
・TEL:096-353-5480/FAX:096-359-6506
※電話でのお申し込みの方は、後日申込書(ホームページから[研修会のご案内]
[参加申込フォーム])の送付(送信)をお願いします。
※研修会日程の頭に[◆]が付いたものは、日本医師会の産業医研修(生涯研修)の認定
を受けて開催するもので、更新単位が取得できます。
<<■■■■■■平成27年6月の予定■■■■■■>>
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日 時:6月8日(月)14:00〜16:00
研修テーマ:転倒リスク回避のための簡単チェックとその強化法
内 容:「転倒・転落」といった労働災害は、加齢に伴い特に50歳代増加傾向を示し、それ
らの回避は重要な課題となっている。また、日常生活においても加齢と伴に転倒・
骨折リスクが増加し、要介護・寝たきりの原因にもなりかねない。そこで、簡単な
セルフチェックや体力チェックを行った後、その強化法について紹介する。
講 師:宮本裕士(日本赤十字社 熊本健康管理センター 健康運動指導士)
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日 時:6月11日(水)14:00〜16:00
研修テーマ:交流分析を活用したメンタルヘルスケア その1
内 容:エゴグラムを作成し、自己理解を深めスムーズな人間関係を目指します。
講 師:森田裕子(オフィスコスモス代表・産業カウンセラー 心理相談員)
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日 時:6月12日(金)14:00〜16:00
研修テーマ:職場における自殺の予防と対応(2)
内 容:「自殺予防セミナー」より
講 師:岡田修治(弓削病院 診療部長)
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日 時:6月26日(金)14:00〜16:00
研修テーマ:健康予防の為に(1)「自己理解を深める」
内 容:健康不調の背景要因となる自分の諸特性(性格・能力等)を理解する視点
講 師:森川泰寛(ヒューマンケア熊本代表 臨床心理士 キャリアカウンセラー)
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<<■■■■■■平成27年7月の予定■■■■■■>>
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日 時:7月16日(木)14:00〜15:30
研修テーマ:「労働衛生工学」とは何か
内 容:労働安全衛生管理体制に於ける「労働衛生工学」の役割について考える
講 師:石原徳一(衛生工学衛生管理者一級ボイラー技士)
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日 時:7月17日(金)14:00〜16:00
研修テーマ:働きながらお母さんになるための労働関係法令
内 容:男女雇用機会均等法に基づく母性健康管理措置等、育児、介護休業法に基づく
各種制度
講 師:熊本労働局 雇用均等室 担当官
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日 時:7月23日(木)14:00〜16:00
研修テーマ:交流分析を活用したメンタルヘルスケア その2
内 容:ストロークを職場の中に定着させ、良好な人間関係につなげよう。
講 師:森田裕子(オフィスコスモス代表・産業カウンセラー 心理相談員)
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日 時:7月25日(土)10:00〜15:00
研修テーマ:メンタルヘルスケア(二次予防)
内 容:傾聴訓練をつうじて的確な相談と対応を習得する
講 師:島村佳子氏(日本産業衛生学会産業看護師/保健師/産業カウンセラー)
中嶋朋子氏(健康運動指導士/産業カウンセラー)
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日 時:7月29日(水)14:00〜16:00
研修テーマ:健康診断と保健指導のすすめ方
内 容:健康診断や保健指導の効果的実施方法について
講 師:古海勝彦(産業医、薬剤師、労働衛生コンサルタント)
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日 時:7月30日(木)14:00〜16:00
研修テーマ:有害業務管理
内 容:労働安全衛生法、許容濃度・管理濃度の意味、生物学的なモニタリングなど有害
化学物質の管理方法について研修する。昨年来、話題となった胆管がんについて
も紹介する。
講 師:加藤貴彦 相談員(熊本大学大学院 生命科学研究部 教授)
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日 時:7月31日(金)14:00〜16:00
研修テーマ:健康予防の為に(3)「ストレス耐性を高める(体編)」
内 容:ストレス・タフネス(耐性)を高めるための体を調える身体的技法紹介
講 師:森川泰寛(ヒューマンケア熊本代表 臨床心理士 キャリアカウンセラー)
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産業保険研修会申込書(FAX用)
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参加者氏名|
(ふりがな)|
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参加研修会| 第 回 月 日 / 第 回 月 日
番号&日付 | 第 回 月 日 / 第 回 月 日
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会社名 | (所属部署 )
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会社所在地|
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会社の電話| |FAX番号|
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連絡担当者名 |
(参加者と別の場合)|
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熊本産業保健総合支援センターから『産業保健に関する質問募集』のお知らせ』!
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会社の衛生管理の担当者に選任されたが、衛生管理活動をどう進めたらいいか、
社内でメンタルヘルス対策を進めたいがどう対応したらいいのかわからない等と
いったことでお悩みではありませんか。
当センターでは、メンタルヘルスや健康管理など産業保健に関する様々な問題に
ついて、専門スタッフがご相談に応じ、解決方法を助言します。今お悩みのこと、
疑問に思っていることがありましたら以下のいずれかの方法でご相談下さい。
相談はすべて無料です。相談により知り得た情報等は厳守します。
・ホームページ:http://www.kumamoto-sanpo.jp/FormMail/soudan/index.php
・メール:ksanpo43@xvb.biglobe.ne.jp
・FAX:096-359-6506/TEL:096-353-5480
尚、電話、FAX、メール等ご希望の方法で、必ず回答いたします。
回答先及び回答方法は以下の通りです。
・ご希望回答方法(電話・FAX・メール・郵便)
・住所等
・会社名
・担当者名
・電話番号
・FAX番号
・メールアドレス
・メルマガ配信希望(メールアドレス)
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相談員のひとり言 上田 厚 相談員
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健康な地域づくりと農的くらし・農的社会
私たちのこれからの社会の基本的なかたちの一つとして、少子高齢社会に対応した
循環・共生社会があげられます。私は、循環・共生社会とは、「地域を構成する多様
な人々と生物がそれぞれの特性を発揮することによって、そこにある資源とエネルギ
ーを効率的に循環させ、もって持続可能な地域を形成している社会」と理解しています。
多様な特性を活用してゆくためには、それらが網の目のように結ばれて効率的に稼動
してゆくシステムが必要です。これがネットワークシステムであり、その駆動力とな
るのは地域社会の組織的な政策の実践、すなわち住民の主体的参加を前提にした行政
的活動です。
いっぽう、私たち、一人ひとりの人生の目標であり、究極の願いは、与えられたそ
れぞれの人生を享受することの出来ている状態、すなわちクオリテイ・オブ・ライフ
(QOL) の達成です。私は、QOLとは、「それぞれがそれぞれのくらしのなかで遭遇する
あらゆる局面にうまく折り合って生活している状態」と理解しています。そのような
状態にあることが健康であり、私はこのような状態を、生活活動の側面から「全人的
健康」、精神心理的側面から「自己実現の欲求の満たされた状態 (A.H.Maslow)」と
呼んでいます。この意味で、健康は、WHOの言うように、QOLの最も重要な資源である
と言えます。すなわち、健康づくりの最終目的は、医学的検査の数値を正常にするこ
とや病気を治すことではなく、ひとり一人の健康増進の実践によってもたらされるQO
Lの向上であるということができます。このような健康な生き方を、私たちはどのよう
な形で手に入れることが出来るのでしょうか? この問題の答えの要点は、私たち一
人ひとりが混住化社会の一員であることにあります。
それでは、循環・共生社会の形成と健康社会の形成、その共通の基盤であるネット
ワーク社会形成のキーワードとは何でしょうか? 私は、農的くらし・農的社会がそ
れに最もふさわしいキーワードではないかと考えています。
農業とは、一般に、土壌を耕し、作物を生産し、家畜を飼養する科学、芸術、事業
(American Heritage Dictionary) という、生産技術的側面として定義付けられてい
ますが、わが国においては、それだけでなく、「自然環境の保全やその生命機能の維
持」、「命の源としての食の供給」、「農村地域のくらし・伝統・文化」といった地
域社会を受け入れる大きな器の意味として用いられています(本来農業への道)。
後者の意味で、農業は、循環・共生社会の基盤となる混住化社会の構成要素を原理的
に持っていると言えます。すなわち、農業は、本来、(1)水とみどりを基盤とした自然
環境、生態系を形成している、(2)結い、もやいに代表される共同体が形成されている、
(3)個人が出来る最も創造性の高い産業集団を形成している、(4)命の再生産/循環の根
幹をなす産業である、といった循環共生社会を形成するための基盤となる要素を持っ
ています。
内山節の著作(農のいとなみ)にあるように、農業の本質とは、私は「地域の自然
体系を上手に利用してゆく営みや、自然も地域も継承され、循環してゆくことを大事
にする精神とそれを実現する地域環境の形成にかかわってゆくこと、すなわち農民的
な精神にある」と思っています。このことは、農業が、循環・共生社会の形成、ヘル
スプロモーションの推進、ネットワークの形成の基盤となる要素/資源を持っている
ことを意味しています。
私は、農民的な精神を基盤として、農業の本来持っている機能と資源を有効に活用
して生活を維持してゆくことを「農的くらし」、そのような農的くらしを可能にする
システムと資源を持っている社会を「農的社会」と定義し、農的くらしの実現と農的
社会の形成がこれからの健康な地域社会を形成するための基本的な理念と展開の技術
ではないかと考えています。すなわち、農業の多面的機能を評価し、自分の生活に活
用してゆくことは、良好な健康習慣の実現と健康な地域社会の創造につながる新しい
生活のあり方(ライフスタイル)の一つと思われます。
このような視点から、私は、農的くらし・農的社会を基盤とした生き方の実践と地
域づくりの展開は、これからの産業保健活動の様々な課題の解決にも何かのヒントを
与えてくれるのではないかと考えています。
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編集後記
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改正労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度についての問い合わせが増えて
来ていることから、ストレスチェック制度実施のための研修会も、産業医等の実施者
向け、制度担当者向け、事業者向けの3種類の研修会を随時開催するために準備を進
めているところです。できるだけ多くの対象者の方々が参加でいるように準備中です
ので今しばらくお待ちください。研修会の案内については、当センターのWebサイト、
メールマガジン(臨時含む)等で案内する予定ですのでそちらをご覧ください。
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●次回の第94号は平成27年7月1日(水)配信予定です。
編集内容等に関するご意見・お問合せなどをお寄せください。
またメールアドレスの変更の場合は件名に[メルマガアドレス変更希望]、
配信停止希望の場合は、[メルマガ配信停止希望]等ご記入の上
ksanpo43@xvb.biglobe.ne.jpへお願いします。
★メールアドレスが2014/1/6より変更になりました。
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独立行政法人 労働者健康福祉機構 熊本産業保健総合支援センター
〒860-0806 熊本市中央区花畑町9-24 住友生命熊本ビル3階
TEL:096-353-5480 FAX:096-359-6506
http://www.kumamoto-sanpo.jp/
E-Mail:ksanpo43@xvb.biglobe.ne.jp <-New
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