8月以降における熱中症予防対策の徹底について

行政の動向
2020-08-14

 

 令和2年の職場における熱中症予防対策について、「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」(以下、「キャンペーン」という。)の実施要綱が令和2年6月22日に改正され、取り組まれているところですが、今般、7月末までに報告があった全都道府県の熱中症の件数を取りまとめたところ、昨年同時期と比較して、6月については、速報値ではあるものの、死傷者数が2倍以上となっていました。

 例年、熱中症の発症は7月から8月にかけて急増するところ、今年は、新型コロナウイルス感染症に備えて「新しい生活様式」を導入したことに伴い、在宅勤務や業務量の偏りが生じているところも多くなっています。また、令和2年7月豪雨による災害復旧作業において、蒸し暑い環境の中でがれき撤去等の作業に従事される方もおられます。7月末からの気温の急激な上昇に対し、労働者が熱純化(熱に慣れ当該環境に適応すること)していないと、熱中症の発症や重篤化が懸念されます。また、こうした状況で、夏季休暇後に、暑さに慣れていない身体で業務再開を行う際には細心の注意が必要です。

 

熱中症による月別の労働者死傷病報告数(平成31年・令和元年、令和2年)(人)

 

5月

以前

6月 7月

7月末まで

の累積数

令和2年

※同年7月末時点の速報値

14

(1)

57

(0)

22

(2)

93

(3)

 

平成31年・令和元年

※同年7月末時点の速報値

28

(0)

24

(0)

20

(7)

72

(7)

 

8月

9月

10月

以降

平成31年・令和元年

※確定値

30

(0)

45

(1)

177

(5)

252

(6)

 

472

(15)

97

(3)

(1)

 

〇 令和2年においても同様に報告数が確定すると仮定すると、7月末までの累積確定数は300人以上に上ると推定される。

〇 平成31年・令和元年8月(確定値)において、450人を超える被災者が発生したことから、本年8月以降も職場における熱中症予防対策の更なる徹底が必要である。

※ 括弧内は、死亡者数(内数)。

※ 「5月以前」は1月から5月まで、「10月以降」は10月から12月までの合計。

※ 休業4日以上の労働災害に係る労働者死傷病報告及び都道府県労働局による把握人数。

 


【厚生労働省ホームページ】

熱中症関連情報

事業者の皆さまへ「職場の熱中症予防対策は万全ですか?」2020年版(リーフレット)

蒸し暑い環境で作業をされる皆様へ「熱中症を予防するために」(リーフレット)

 

「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント

令和2年「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」実施要綱(令和2年6月22日改正)

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